別府市内からよく見える大平山(810m)は山頂から広がるススキの原が扇子を逆さに広げたような形に見えることから扇山の愛称で呼ばれている。4月の別府八湯温泉祭りの夜に扇山火祭りとして野焼きされるので、その前に登ってみることにした。
 通勤途中に見かけるこの山は鶴見岳の手前にある山で、標高もあまりないことや内山や伽藍岳の前山的存在で今まで登ってみようという気持ちはあまり起きなかった。3月になって積もった雪が防火帯を真っ白にしたのを見て、その防火帯からの景色を見たくなりあらためて登りたいと思った。
 登山道としては明礬温泉の奥にある鍋山付近から内山渓谷を通って登るルートもあるようだが、大分自動車道の別府インターから近い陸上自衛隊別府駐屯地の近くから登ることとした。
 境川の上流にある砂防ダムの所まで車で行け、そこから1時間ほどで山頂まで登れるが、景色を見ながらゆっくり登るのも良い。 
別府市 大平山(扇山)(810m)

2004年3月7日






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私の評価 登山道 標識整備 山道展望 山頂展望 草花自然 運動量等 周辺整備 温泉施設
★★★ ★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★ ★★ ★★★★★
扇山地図(クリックして拡大)  大平山(以下扇山)に登るには自衛隊別府駐屯地の南側にある小さな川沿いの道を登るか、別府国際ゴルフクラブの入り口付近に車を停めて登ることができる。
 地図をクリックして詳細地図

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 別府市のシンボルとも言える扇山は高速道路からもよく見え、褐色のススキの原から野焼き後の黒、若草の緑、ススキの穂の銀色、雪山の白など四季折々の色を醸し出してくれる。
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 自衛隊の横の小道を登ると、別府市内を流れる境川の上流になるのか砂防ダムがいくつかあり、大きな砂防ダムの手前まで車で行ける。
 この日はもう少し手前の広いところに駐車して登った。

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 大きな砂防ダムが目の前に迫るくらいの所の右側に扇山の登山口がある。



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 別府湾一周遊歩道と書かれた看板があり、浜脇から9km、日出町と境の小坂まで17kmとあるが、すべて整備されているのか聞いてみたい。
 扇山へもこの作業用の道路を登って行く。


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 5分ほど歩くとクヌギの林方面に行く案内看板があり、踏み分け道を自衛隊方面に入る。
 夏場でも迷わず行けるような小道があり、すぐに防火帯に出る。


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 防火帯に出ると東下がりの斜面で前方は何も遮る物が無くすばらしい展望が広がる。
 前方には鉄輪方面の湯けむりと国東半島が見える。


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 すぐ下には陸上自衛隊別府駐屯地の宿舎や演習場などが見え、所々に戦車などに見立てた張りぼて?が置かれている。



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 朝靄の中別府湾から高崎山が湧きあがっているようにそびえている。
 大分市内方面は朝靄がかかっているが、見通しの良い日は四国まで見えるはずだ。


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 扇山の山頂も最初のうちは見えている。
 途中勾配がきつくなると防火帯からは見えなくなってくる。



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 別府湾方向の景色もすばらしいが、春から夏にかけては木々の緑や花なども綺麗だと思う。
 このあたりの林の間から鶴見岳の山頂付近が目の前に見える。


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 防火帯の何ヶ所には境界を示す標注が立っているが、「陸軍所轄」と書かれているのにはびっくりした。
 現在は別府市が管理しているようだ。

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 勾配がきつくなると扇山の山頂は見えなくなり、まっすぐ登るのはきついので、ジグザグにできている踏み分け道を登ると良い。


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 この出っ張りあたりに大平山の三角点(792m)があるはずなのだが、見つけることができなかった。



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 防火帯に岩がごつごつ現れてくるころ、伽藍岳の山頂が目にいる。
 勾配も緩やかになりもう少しで山頂だ。



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 山頂付近になるとさらに緩やかな勾配になり、岩もさらに多くなる。




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 1時間20分ほどで扇山の山頂に到着。
 途中からの景色もすばらしいが、山頂から見る別府市内国東半島の景色は達成感と共にすばらしい。


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 伽藍岳の向こう側塚原方面から野焼きの煙が上がっており、扇山の山頂付近まで、野焼きのススが舞ってきた。
 扇山の野焼き(火祭り)ももうすぐだ。

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